不登校のタイプと家庭での対応方法

今回は『不登校のタイプと家庭での対応方法』を記事にしました。

この記事では

  • 不登校とはどのような状態
  • 不登校のタイプ
  • 不登校のタイプ別の対応方法

についてご紹介していきます。

子どもが「学校に行きたくない」と言ってきたり、学校に行かなくなってしまったら、親からすると、すごく不安になるかと思います。

この記事をご覧いただくことで、少しでもその不安を取り除くことに繋がれば幸いです。

1.不登校とひきこもりとは

昨今「不登校・ひきこもり」という言葉は、広く認知されていますが、そもそも不登校とひきこもりの違いは何なのかを解説していきます。


1-1.文部科学省による「不登校」の定義

文部科学省の定義では「年度間に連続又は断続して30日以上欠席した児童生徒」のうち「何らかの心理的、情緒的、身体的、社会的原因・背景により、登校しないもの。あるいはしたくともできない状況にあるもの(病気や経済的理由によるものは除く)。」とされています。

1-2.厚生労働省による「ひきこもり」の定義

似たような言葉で「ひきこもり」がありますが、厚生労働省の定義では様々な要因の結果として社会的参加(就学、就労、家庭外での交遊など)を回避し、原則的には6ヵ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態を指す現象概念(他者と関わらない形でのをしていてもよい)とされています。

2.不登校児童の現状

小・中学校において、不登校児童は年々増加傾向にあり決して珍しくないのが現状です。ここからは不登校児童の現状を解説していきます。

2-1.小・中学校における不登校児童の在籍児童数

現状の小・中学校における不登校児童の在籍児童数は下記の通りとなります。

(参考資料)

文部科学省

令和3年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について 

文部科学省初等中等教育局児童生徒課

<参考1>小・中学校における理由別長期欠席者数の推移

上記のことから、小・中学校に在籍する不登校児童は年々増加傾向にあることがわかります。

2-2.中学生ではクラスに1人が不登校を経験

年々増加傾向にある不登校は一部の子どもだけが経験しうる特別なものではなく、誰にとっても身近な問題であり、不登校になりえる可能性がある状況といえるでしょう。

2-3.不登校を引き起こす原因は?

不登校を引き起こす原因は様々です。

  • 人間関係(友達・先生)や学力に関する要因
  • 家族の生活パターンの変化や家庭内トラブルなど家庭に関する要因
  • 「何事にもやる気が出ない」、「学校に行くことに価値がない」といった本人に関する要因

どれか一つだけではなく、複数が絡み合って不登校になるケースが大半です。

3.不登校のタイプと家庭でできる対処方法について

前述の通り、不登校には複数の原因が絡み合っているため、学校への復帰に向けた対処方法も一つではありません。ここからは不登校をタイプ別に分けて、それぞれに対して家庭でできる対処方法をご紹介していきます。

3-1.【要因別】不登校の5つのタイプと家庭でできる対処法

【遊び・非行タイプ】

遊びたいがために非行グループに入り、学校や社会に意味や価値を見出すことができず、学校に行かないタイプ。

対処方法:学校やその他の外部専門機関(児童相談所、教育センターなど)にも相談するとよいでしょう。法律やルールの遵守、規則正しい生活習慣の習得、学習への関心を持つように導くことが、不登校の解消へと繋がります。

【人間関係タイプ】

学校生活(学校・クラス・クラブ活動)における人間関係(友人・先輩・後輩・教職員)などが理由に不登校となっているタイプ。

対処方法:家庭と学校が連携しながら、人間関係のトラブルを解消することが必要となります。担任の先生、部活顧問、教頭先生などが相談先の候補となります。

【無気力タイプ】

日々の物足りなさや、何らかの理由で自分を肯定できず、無気力状態になっているタイプ。

対処方法:保護者様は子どもが発信することに耳を傾ける、姿勢を見せることが重要です。本人の希望に応じ、習い事やフリースクールなどに通わせてみたり、簡単な家事を任せてみたりすると、本人の充足感につながり、自尊感情を高めることができます。学習面へのアプローチも自信につながり、効果が出るケースがあります。

【不安タイプ】

過去のトラウマ、将来・進路・受験・学習の不安、漠然とした不安など様々ですが、情緒的に混乱しており登校できないタイプ。

対処方法:学校や家庭など、周りからの期待に頑張りすぎた結果、ストレスがたまり、精神的に疲れてしまった可能性があります。そのため、まずはゆっくりと休息をとりながら、無理せず自分のペースで生活するとよいでしょう。必要に応じて心理カウンセラーや医療機関(心療内科など)に相談するのも良いでしょう。

【その他、複合タイプ】

タイプを分けさせていただきましたが、必ずしもその子にとって最適な方法とは限りません。複数のタイプから不登校になるケースも少なくありませんので、お子様の様子を注意深く観察し、寄り添いながら状況を把握することが重要です。

まとめ

不登校児童が抱える問題は複雑に絡み合うケースが多いことから対応方法も様々。まずはお子様に耳を傾け、お子様のペースで一緒に歩んでいってあげてくださいね。

放課後等デイサービス ともいきスクール』は大阪の東住吉区にあり、不登校支援に特化した事業所になります。

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